今回は、庄内平野の中央に位置しお米づくりが盛んなまち、三川町役場の方にふるさと納税に関するインタビューをさせていただきました。
ふるさと納税を通して見えてきた産業振興についてや雄大な自然の恵みでつくられた美味しいお米、お米づくりのまちならではの寄付金の活用方法についてなどをお伺いしました。
産業振興課
今野 徹(こんの とおる)さま
ふるさと納税の方針や企画などの統括的な業務をご担当。
その他、商工業、労働、観光に関する業務など、幅広い面でご活躍されている。
今回は、庄内平野の中央に位置しお米づくりが盛んなまち、三川町役場の方にふるさと納税に関するインタビューをさせていただきました。
ふるさと納税を通して見えてきた産業振興についてや雄大な自然の恵みでつくられた美味しいお米、お米づくりのまちならではの寄付金の活用方法についてなどをお伺いしました。
産業振興課
今野 徹(こんの とおる)さま
ふるさと納税の方針や企画などの統括的な業務をご担当。
その他、商工業、労働、観光に関する業務など、幅広い面でご活躍されている。
まちの1つの財源としてふるさと納税を開始し、平成26年度からふるさとチョイスのサイトにアップをするようになってから寄付が伸びていきました。
ふるさと納税市場を、単純に寄付に対して返礼品を送る場としてではなく、地場産品を直接寄付者の方にお届けすることで、事業者が利益を上げ、産業振興に繋げる機会にしようと考えました。
また、ふるさと納税を通して今まで三川町のことを知らなかった全国の方々に知っていただく良い機会となるので、一つのPRの手段として捉えています。
たくさんの寄付をいただき、まちの政策に活用させていただいております。
寄附金額は、平成28年度は5億6,000万円、平成29年度は4億4,000万円、平成30年度は5億3,000万円と、平均で5億円ほどになっています。三川町は人口約7,300人ほどなので、自治体の規模から考えるとたくさんの寄附をいただいています。
小さなまちなので事業者の数が少なく、個人の農家の方も含めて返礼品の提供ができそうな方に直接お声かけをし、提案をしながら、一緒に考えていきました。現在の返礼品事業者の内、9割の事業者はこういった形で返礼品の提供を始めるようになりました。
当初、赤字経営だったのが、ふるさと納税のおかげで黒字経営まで持っていくことができた事業所もあります。
事業者への説明会や懇親会を開催した際には、参加した事業者同士でコラボしようという話が出たり、事業者が自ら考えて、より良い返礼品を作っていこうという流れが見られるようになったのも、ふるさと納税によってもたらされた効果だと思います。
三川町は面積の3分の2が田んぼで、お米づくりが盛んなまちです。特産品であるお米づくりを応援するために寄付金を活用しています。
たとえば、収穫されたお米に混ざっている小石や、虫の被害で茶褐色になっているお米を選別し、取り除く工程があります。その時に使用する機械が、安いものでも200万円ほどします。
その他にも、農業は作業毎に異なる機械を使用することが多くあるので、そういった機械への補助という形で生産者を応援しています。
また、三川町産品を使った商品、三川町をイメージできる逸品の開発を支援する「田から(宝)もの逸品開発事業」では、三川町産のお米で日本酒をつくっています。
平成31年には、明治から昭和にかけてつくられていたお米を80年ぶりに復刻させ、そのお米で日本酒を作りました。庄内地域独特のお米に関する歴史や特性もあり、こういった事業に取り組みました。
他にも、子育て支援、福祉分野の事業など、さまざまなまちの事業に寄付金を活用させていただきました。
返礼品で、アンデスメロンを取り扱っています。
糖度の高いメロンで、ジューシーなのが特徴です。
庄内砂丘は日本でも有数のメロンの産地です。砂丘地では昼と夜の寒暖差が激しいため、糖度が高く、美味しいメロンが採れます。
毎年、メロンを返礼品としてお選びいただいているリピーターがいらっしゃいます。
1番人気は山形県で生まれたお米、つや姫です。
ほどよい粘りと強い甘みのあるお米で、おかずが要らない、ご飯だけで食べられるという方もいらっしゃいます。
ふるさと納税の返礼品でいただいたお米があまりにも美味しくて、おかわりをしなかったお孫さんがたくさん食べてくれたなどの嬉しいコメントをいただいております。
つや姫のパックライスも人気の商品となっています。
レンジで手軽に炊きたてのようなお米を味わうことができ、非常食や保存食としての常備にもオススメです。
三川町の返礼品一覧はこちら
三川町は、山形県で唯一山がない自治体で、海もなく、一面に広がる平野を望むことができます。
田んぼに水を張っている時期には、飛行機に乗って空から見ると、まるで湖の上を飛んでいるかのような、区画された田んぼが見られます。
また、三川町は庄内地域を南北にみるとほぼ中央地点に位置しているため、庄内エリアを観光をする場合には、三川町を拠点にするのがオススメです。
東京から庄内には飛行機のフライト時間が1時間程度なので、日帰りでの訪問も可能です。庄内空港から三川町までは車で約15分ほどです。
三川町近郊の見所としては、1,400年以上の歴史を誇る山岳信仰の霊場である出羽三山があります。その一つ、羽黒山には、人の手で作られた日本一と言われる2,446段の石段や国宝五重塔などがあり、山伏修業体験もできます。
庄内エリアの観光の足がかりとして、三川町を訪れてゆったりとした時間の流れを感じていただければと思います。
お米が美味しいということで毎年寄付していただいているリピーターの方がいらっしゃいます。おいしいお米を作り、皆様においしいお米をお届けできるよう努力していきますので、これからも三川町を応援していただけるとありがたいと思います。
また、三川町のお米がおいしいのはもちろんですが、水道水が美味しいとよく言われています。お米を炊くときのお水によってご飯の味が変わると言われているので、三川町のお水で炊いた三川町のお米を食べてみていただきたいと思います。
三川町には、公設の青果市場があるため、近郊から新鮮で美味しい果物や野菜が三川町に集まってくるので、ふるさと納税返礼品で美味しい果物野菜の提供ができるのだそうです。
果物は季節によって数種類あり、また人気の返礼品であるお米とメロンをセットにした返礼品もあります。
お米に合わせて、果物も注目したい返礼品ですね。
また、「食の都 庄内」という地域活性化事業があり、ふるさと納税を通して、この地域全体の食の魅力をPRしていく予定なのだとか。
今後の三川町を含めた庄内地方のふるさと納税の動きに、ますます期待が高まります。