2020年のふるさと納税ができる期間も、残り1ヶ月を切りました。
19のポータルサイトに掲載されている返礼品を横断比較できる「ふるさと納税ガイド」は、2020年のふるさと納税のトレンドが分かる6つのキーワードを発表します。
今年の流行りは?ふるさと納税2020年の6大トレンドワード
お知らせ2020年 6大トレンドワードの選考基準
2020年1月から2020年11月の間に計測された、以下3項目の「絶対数と上昇率」両方を鑑みて「6大トレンドワード」を総合的に判定しました。なお、該当期間内の当サイト利用者数は合計450万人を超えます(※)。
- ふるさと納税ガイド内 特集ページのPV数
- ふるさと納税ガイドで検索されたキーワードの回数
- ふるさと納税ガイドを経由した利用者の返礼品申し込み実績
※ Google Analyticsの2020年1月1日~2020年11月30日「新規ユーザー数」を参照
2020年のトレンド①「緊急支援品」
新型コロナウイルスの影響でイベントや宴会・給食の中止、レストラン等の利用が控えられたことなどにより、一部食材の消費が大幅に落ち込んでいます。
この緊急事態をうけて、生産者の方々を守るため、消費拡大を目的として特別な返礼品として「緊急支援品」を用意する自治体も出てきています。
寄付金額が通常の半額になったり、同じ寄附金額の場合も量が大幅に増量されていたりするので、利用者にとってはお得に返礼品をもらうチャンスと言えます。
(参考)ニコニコエール品と#元気いただきますプロジェクト
一部の返礼品は農林水産省の補助事業を活用しているので(※)、支援品の中でもとくに割引率や増量率が高い傾向にあります。
ポータルサイトによって企画名が異なり「ニコニコエール品」や「#元気いただきますプロジェクト」という名称のもと申し込みを受け付けていますが、どちらも新型コロナウイルスの被害を受けた生産者の支援を目的としたお礼の品です。
2020年のトレンド②「クラウドファンディング」
通常の申し込み時も寄付金の使い道を選ぶことはできますが、「子育て支援」や「街の景観を守る」など、使い道がやや抽象的なことも多いです。
一方でクラウドファンディングでは、「コロナ禍において命懸けで働く医療従事者を支援したい」「山形県寒河江市のぶどう生産者を助けたい」など、寄付の用途がより明確なのが特徴で、応援したいと感じた地域の取り組みや課題を、直接支援することができるのが魅力です。
2020年は新型コロナウィルスの影響を受けた事業者や施設、関係者を支援するプロジェクトが多く目立ちます。
また、各プロジェクトへ寄付すると、多くの場合お礼の品がもらえます。そのプロジェクトに寄付した人だけがもらえる、特別なお礼の品があることも。
※返礼品が用意されていないプロジェクトもあります。
2020年のトレンド③「日用品」
2020年は新型コロナウィルスの影響で緊急事態宣言がありましたが、その前後に顕著に申し込みが伸びたのが、トイレットペーパーやティッシュ、マスクなどの「日用品」です。
ふるさと納税の返礼品として日用品を選ぶ人の割合は2019年12月と比較して、2020年3月は1.78倍、2020年4月(12日までの速報値)は3.10倍(※)と、大きく増加しましたが、その後も高い上昇率を保っています。
緊急事態宣言が解除された後も、在宅ワークなどの影響で家にいる時間が長くなったことや、一度日用品を頼んだ方がその利便性に気づきリピート申し込みしていることが主な要因です。
※ 参照:ふるさと納税で3月から「日用品」が人気急上昇!品切れも続出
2020年のトレンド④「泉佐野市など4自治体の復活」
2019年6月の制度改正後、以下4つの自治体はふるさと納税制度の対象外となりました。
- 大阪府泉佐野市
- 静岡県小山町
- 和歌山県高野町
- 佐賀県みやき町
一方で、2020年6月30日に最高裁は「泉佐野市をふるさと納税制度から除外したことは違法」として、除外決定を取り消しました。
この逆転勝訴の判決をうけて、4自治体は制度復活を果たしました。
復活した7月以降の寄付金額実績は、多額の寄付金を集めた2018年に比べると減少しているようですが、クラウドファンディングの仕組みを活用して提供業者が「返礼品は採算度外視で」用意しているという泉佐野市や、皮まで食べられる特産バナナやクラフトビールなど新しい返礼品が話題のみやき町を中心に、年末に向けて寄付額を伸ばしていくことが予測されます。
2020年のトレンド⑤「還元率」
2019年6月からスタートしたふるさと納税の新制度では、自治体が返礼品を送付する場合「調達額が3割以下の地場産品に限る」ことが義務になりました。
この規制により、それまで人気だった「還元率40%以上の換金性が高いギフト券」「海外メーカー製のドライヤー」のような返礼品が姿を消しました。
お得を求める利用者にとっては今回の規制で「どの返礼品がお得か」が分かりづらくなりましたが、寄付金額に対して「還元率が高い返礼品をもらいたい」というニーズは引き続き多く存在します。
そして各自治体は規制の範囲内で、少しでも魅力的な返礼品を提供しようと工夫を続けています。
大量の買い付けを行う自治体は市場に出回っている販売価格よりも安く調達できているケースもあるため、調達額は3割以下でも一般消費者が購入できる金額で考えた時の「還元率」が3割を上回るお得な返礼品も提供されています。
自治体と提供業者の創意工夫により還元率が高い返礼品が出てきたり、通常の販路では購入できないふるさと納税限定のお得商品を提供する自治体も出てきたりしています。
2020年のトレンド⑥「各ポータルサイトのポイント還元」
ふるさと納税制度が一般化していく中で、複数あるポータルサイトごとの「契約自治体」の差は徐々に縮まってきています。
その中でも各ポータルサイトは利用者から魅力的なサイトとして選ばれるために、ポイント還元などの特典を用意していますが、2020年はとくにポイント還元が魅力的な年と言えるでしょう。
期間限定キャンペーンを組み合わせることで最大20%以上のポイント還元を受けることができる「楽天ふるさと納税」はもちろん、最大8%相当の「Amazonギフトカード」を受けとる事ができるサイトも存在します。
少しでもお得にふるさと納税を楽しみたい方は、申し込みたい返礼品が決まったら「どのサイトで受付をしているのか?」「サイトごとの特典は何か?」をチェックしてみてください。
※主要サイトの特徴比較をしたい方は「ふるさと納税21サイト 徹底解説」をご覧ください。
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以上、2020年のふるさと納税6大トレンドワードでした。
「ふるさと納税ガイド」は誰もがふるさと納税をもっと身近に感じ、もっと楽しんでもらえることを、そして魅力ある自治体の財源確保につながることを目指し、今後もサービスの改善に努めて参ります。
※2020年1月に発表した「業界トレンド予測」は以下の記事をご覧ください。
※2020年ふるさと納税の各種期限は以下の記事をご覧ください。